ハプニング

水落としを甘く見るな

投稿日:2017年7月21日 更新日:

今回は、第2回目のハプニングについてお話しします。

昨年から、管理しているアパートで気になる部屋がありました。

玄関ドアのポストに広告チラシが溢れ、郵便物も無理やり押し込められています。

気になっていたので、電気メーターと灯油メーターの検針をメモして、次回に確認すると両メーターともほとんど動きが無い状態です。

札幌の真冬にストーブも電気も使わず住むことができるわけがありません。

賃料も遅れ気味(最高でも2か月滞納)ではありますが、催促すると振込んでくれます。

今年に入り、本人に居住状況を確認するため電話しても連絡がつきません。

仕方がないので保証人に連絡すると、本人は胃腸炎で体調を崩しているが、明日連絡させると言うだけで、どこに住んでいるか分からないとの説明でした。

実際に本人から連絡がくるのならいいのですが、結局は連絡がきません。

なぜ連絡をくれないのだろうか。

いろいろな疑問が浮かんできます。

  1. 住まない理由は何か
  2. なぜ無駄に賃料の支払いを続けるのか
  3. どこに住んでいるのか

そうすると管理会社の心配性がいろいろと妄想を掻き立て、悪いことしか浮かびません。

  1. 部屋の中に死体があるのではないか。(実際に殺人事件で家賃だけ支払って死体を隠す事件がありました)
  2. 部屋の中が何かの理由で住めないくらいに荒廃しているのではないか
  3. 誰かに追われていて姿を隠す必要があったのだろうか

推理している探偵

本人に起因する原因も心配でしたが、私にはもう一つの懸念がありました。

それは水道管の凍結です。

このアパートは、スイッチ一つで水落しが部屋ごとに自動で行われるようになっています。

水落しは、寒冷地の方でないと理解できないと思いますので簡単に説明します。

厳寒時に上水道などの配水管や給水装置の中の凍結を防ぐために、水道管内の水を抜くことを水落しと言います。

お正月など長期に不在するときに行うもので、日常的に行うものではありません。

なぜ、自動的に水落しができる物件なのに心配しているかというと、水落しのスイッチをいれるだけでは完全に水道管内の水が抜けないからなのです。

室内には水抜きを容易にするために空気をとりいれる蛇口がついています。

流し台の下扉を開けた壁側、ガス瞬間湯沸器の上部、洗面化粧台の下扉の壁側などです。

ここの蛇口を開いて空気をいれないと水落しのスイッチをいれても水は完全に抜けません。

水が抜けないと、配管内に残った水が寒さで膨張して排水管や蛇口を破壊してしまいます。

蛇口はついていませんが、便器の水も不凍液をいれないと便器が割れる場合もあります。

水抜きになれている方であれば心配しませんが、入居者の方が若かったので水抜きの経験があるのかと心配していました。

この入居者の方は、弊社が管理する前から入居しており私も面識がありませんでした。

何度か連絡を繰り返すうちに、やっと本人から連絡をもらうことができました。

事情を聞くと、

  1. 友達の家に住んでおり賃貸しているアパートには住んでいない
  2. 2月末には契約を解約したい
  3. 水落しは行っているので心配ない

と言うことで、残念ながら退去されることになりました。

いろいろな心配を胸に、2月末の退去日に立会に向かいました。

退去後はリフォームをしなければなりませんので、内装業者に同行してもらいました。

立会すると、部屋の中はきれいというよりもあまり使用されていない感じでした。

内装については、特に心配するようなこともなく一安心しました。

しかし、水落しに関しては予想していたとおりの展開でした。

この部屋は日当たりがいいため、冬でも温度が上がった台所は大丈夫でしたが、浴室のシャワー付きカランは凍結で亀裂が入っていました。

凍結により亀裂が入った状態

 【凍結により亀裂が入った状態】

洗面化粧台と瞬間湯沸器も凍結がなく無事でしたので、浴室のシャワーカランの交換で済むと思いましたが大違いでした。

後で調査して判明したのですが、本管から各部屋に給水される1階水道管にも亀裂が入っていたのです。

 

保温材でカバーされている状態

【保温材でカバーされている状態】

 

配管の保温材を剥がした状態

【配管の保温材を剥がした状態】

水道業者に連絡して修理をしてもらい事なきを得ましたが、もし春先までこのままの状態であれば凍結した氷が融けてアパートは水びたしの状態になっていたでしょう。

そう考えると残念ながら退去にはなりましたが、水道管の点検をして早めに対処したのは大正解だと思います。

今回の教訓として、新たに入居する方には水落しに関する詳細な手順をお知らせしなくてはならないと痛感した次第です。

今回も最後までお読みいただきありがとうございます。

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