売却について 相続関連

相続空家の特別控除

投稿日:2017年2月9日 更新日:

今回は何かと世間で話題となっている相続空家についての特別控除の特例を説明します。

この制度は空家の放置を減らすために平成28年4月1日から適用になりました。

具体的には、実家で一人暮らしの母親が亡くなり、その家を相続して売却する場合に適用になる場合があります。

この適用になる場合があるということは、適用にならない場合もあるからです。

適用になる条件としては下記条件をすべてクリアしないとなりません。

特別控除の適用条件とは!

1.亡くなった方が一人暮らしをしていた一戸建住宅の土地と建物であること。(同居人がいなかったこと)

2.建物が1981年(昭和56年)5月までに建てられたもの。(旧耐震基準の建物、マンションは適用外)

3.相続発生から3年後の年末までに売られたもの。

※相続発生日は一人暮らしをしていた親が亡くなった日

4.相続発生から相続人が住んだり、貸したり事業をしていないこと。

5.売却価格が1億円を超えないこと。

6.建物を解体するか、新耐震基準を満たす改修をして売却する。

※建築基準法に基づく新耐震基準は昭和56年6月1日より導入された。建物が震度5強程度の地震でほとんど損傷しない、震度6強から7の地震であっても倒壊、崩壊しない基準。

7.相続日から起算して3年を経過する日の属する年の12月31日まで、かつ特例の適用期間である平成28年4月1日から平成31年12月31日までに譲渡することが必要

相続した空家

節税効果は最大約600万円です!

適用になると最大で約600万円の節税効果があります。

これは通常のマイホームを売却する際に適用となる3,000万円の特別控除と同じ基準です。

この3,000万円というのは売却価格ではなく、譲渡益のことです。

ですから譲渡益(売却して得た利益)が3,000万円以内であれば税金が発生しません。

具体例で税金を計算・比較してみましょう!

〇昭和55年築の一戸建(空家)

〇売却金額  3,400万円(建物を解体して更地で売却)

▲仲介手数料  116万円(売却代金(3,400万円)×3%+6万円+消費税)

▲測量代金    30万円

▲建物解体費用 150万円

▲取得費5%  170万円(3,400万円×5%)

※取得費とは、売却した土地や建物の購入代金、建築代金、購入手数料のほか設備費や改良費のことです。

しかし、売却した土地建物が先祖伝来のものであるとか、購入した時期が古いため取得費が不明の場合は、取得費の額を売却した金額の5%相当額とすることができます。

※実際には建物滅失登記や契約印紙代などが発生しますが、分かり易くするため省きます。

3000万円の特別控除を利用した場合!

譲渡益(売却して得た利益)=売却金額-(取得費+譲渡費用)

2,934万円=3,400万円-(170万円+116万円+30万円+150万円)

2,934万円(譲渡益)-3,000万円(特別控除)=0

譲渡税は発生しませんので、譲渡益の2,934万円が手元に残る計算になります。

特別控除を利用できなかった場合!

ここまで述べてきた「3,000万円の特別控除」と比較して「特別控除を利用できなかった場合」の譲渡税と手元に残る譲渡益について比較してみましょう。(相続のため所有期間を5年以上で想定したので長期譲渡所得の計算になります)

2,934万円=3,000万円-(170万円+116万円+30万円+150万円)

2,934万円(譲渡益)×20.315%(長期譲渡税率)=5,960,421円

譲渡税が約596万円発生します。

このため手元に残るのは、2,934万円-596万円=2,338万円になります。

このように相続空家の特別控除を利用することにより事例では、596万円の節税をすることができました。

古家を貸して収益を上げる考え方もありますが、貸す前のリフォーム費用、固定資産税や建物の修繕費、入居者が退去した後のリフォーム費用、借手が見つかるまでの未入居期間を計算すると596万円の利益を確保するのは相当大変だと思います。

ちなみに、平成26年中に相続が発生した方で、まだ相続空家を売却していない方は今年の12月31日が特例適用の期限となりますのでご注意願います。

「相続空家の特別控除」に該当すると思われる方は、一度お近くの税務署に行ってご相談されることをお勧めします。

最後までお読みいただきありがとうございました。

※長期譲渡とは売買する不動産の所有期間が5年超の場合をいいます・・・・税率20.315%

※短期譲渡とは売買する不動産の所有期間が5年未満の場合をいいます・・・税率39.63%

※土地や建物を相続で取得した場合は、被相続人(亡くなった方)が土地や建物を取得した時期がそのまま相続人に引き継がれます。このため被相続人(亡くなった方)が取得した時から、相続人が譲渡した年の1月1日までの所有期間で長期譲渡か短期譲渡かを判断します。

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